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20.10.10 涙のわけ・・・・。

子どもが涙するシーンに出会うと、子どものおもいがパーーーっと伝わって、胸がいっぱいになります。こどもの涙は美しい・・・・・。

当たり前ですが・・・・泣くには理由があって・・・・・。そこには子どもたちのめいっぱいの頑張りや、ねがいがあって・・・・。だから、胸を打つのでしょう。

こんな時は、「よくがんばったな!!」・・・・・で、優しくそっとしておいてやることも大事だと思います。

たまいれで負けたことが悲しくて大泣き・・・・・。
がんばったんだもんね・・・・・・。
勝ちたかったんだよね・・・・・。


給食が配られている途中・・・・・・。
ずーーっと涙がとまらない・・・・。


これも玉入れのシーン・・・・・。
数えはじめは、どちらが勝つかわからない・・・・・・・
でも・・・・・・・
玉が減っていくにつれ、あ・・・・・負けた・・・・と分かる時がくる。
すると・・・・もう負けの瞬間を見たくないわけです・・・。
頭をかかえて、現実逃避・・・・。


反対を向いて負けの瞬間を見ない様にする・・・・という方法も。

残酷なもので・・・それでも現実は突きつけられます・・・・。
そうすると、涙があふれ出す・・・・・・。


リレーにて・・・・・・。
あと一歩で、相手チームに追いつきそうだった・・・・・・
気持ちが体を追い越すように前へ前へ・・・・・・
結果カーブで激しく転んでしまった。
立ち上がってのゴール・・・。

痛いのと悔しいので涙がこぼれる・・・・・・・・。




泣きたいときは泣けばいい!!

だって悲しいんだから・・・・・。

子どもに悲しみを味あわせたら、かわいそうでしょうか?

いいえ・・・・・・そうではありません。

「悲しみ」はだめな感情ではありません。

「悲しみ」は、人間を育てるのにとーーーっても大切な感情です。

喜び・悲しみ・・・・・・色んな感情がこみ上げるから、私たちは笑ってみたり泣いてみたりはしゃいでみたり落ち込んでみたり・・・・見えない心の中を見える形で表現するわけで・・・・、そしてまた、その表現されたものが目に見えるから、それを見て人の気持ちを想像する……人の気持ちがわかる様になるのです。

子どもたちの素直な感情が溢れる幼稚園であってほしいと願います。

そんなことを思いながらPCでキーボードをたたいていると・・・・・土曜保育に来ているつぼみ組の子どもの大きな鳴き声が・・・・・・。

そっとのぞいてみると・・・・・。

早く外遊びに出たいのに、靴が上手に履けない・・・・・頑張っていたのだけれど焦れば焦るほど泥沼・・・・・・・だんだんイーーーーーッとなってきて・・・・・・ワ――――ン!!と・・・・・。

それはそれは生命力を感じる泣き方。大きな口をあけて幼稚園中に響き渡る大きな声で・・・・・。

先生は靴が履けるまで励ましながら彼女のそばにいます。

そしたらね、年長の男児が園庭に出かけていたのにもどってきてドアから首だけちょこんと出して、「がんばって!!」って一声かけてくれました。

なぜ彼女が悲しいのか、わかったからこその励ましです。

うまくいかない時の、いらだちや悲しみを経験したことがあるからそんな振る舞いが出来るんですよね。

結局靴の履けなかった彼女は、「これつかってみるか?」と差し出された靴べらに興味を示し(笑)靴の後ろにいれて使い始めて(誰かが使うのを見たことがあったんですかね?ビックリしました。)気が変わり、最後、履けたはいいけど、靴べらが抜けないという・・・・・・みんなで大笑いして、元気に外に出ていきました!!

「かなしみ」は、人を育てるのに大切な感情・・・・・・。

悲しみから解き放たれて玄関をぱーーーと飛び出す彼女の後姿を見てそう思ったのでした・・・・。

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