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19.10.29 ママーーーー!!!

つぼみ組の外遊びが終わり、先生が『はーい!お片付けですよ。お片付けして給食、食べましょう。』と、声掛けがありました。

その途端・・・・・・『わーーーーーん!!ママーーーーー!!』と、鳴き声が・・・・。行ってみると、家の方向を指さし固定遊具の一番上で泣いている・・・・。この日の登園時、お母さんと泣いて別れていました。遊んでいる時は忘れてたのにぱっと思い出したんでしょうね・・・・。

そこへ、一人の女児が、『いっしょに、ゆったろっか?(言ったろか)』と言ってやってきたのがこの写真。

自分も固定遊具に上り『おかあさーーーーん!!』と叫んであげている・・・。もう一人もやってきた。

見てください・・・・・。この、真剣なまなざしを・・・・・。

これはもう、ただごとじゃないわけですよ。一大事なんです。彼らにとっては・・・・。

こんなに小さくても経験したことがあれば、この泣いている人がなぜ悲しいのか、どれくらい悲しいのか、どんな風に悲しいのか・・・ちゃーーーーんと、わかる・・・・共感できる・・・・。

理解できるから、ならばどうしてあげようか・・・・という思考になり、一緒にお母さん呼んであげよう・・・という行動になるんです。

教育要領が改訂されて今しきりと言われているのが『非認知能力を伸ばす教育』

非認知能力とは、協調性や社会性、気持ちをコントロールする力、最後までやり抜く力、工夫する力、発想力等、IQや学力テストなどで数値化できない能力のことです。

一昔前の日本がお得意としてきた教え込む教育(いわゆるお勉強・知識の詰め込み)と真逆な能力のことです。

知らない事やわからないこと、解けない学問に出会ったとしても、非認知能力があれば、「コミュニケーション能力」を使って人に聞いて新しい情報を手に入れることも出来るし、「最後までやり抜く力」を使ってわかるまで調べものをして手に入れることもできるし、又は「発想力」を使って研究するところから答えを導き出すことだって出来るかもしれない・・・・。非認知能力が豊かであればあるほど問題解決のアプローチの仕方だって何通りもうまれてくる。非認知能力があれば、認知能力をあげていくことだって出来る・・・というわけです。

そっちを育てていく教育をしなくてはいけないのでは・・・・?というのが、今の教育の流れなんですね。

今日のつぼみの子どもたちのことで言うと、泣いてるお友だちを発見して共感する・・・それをことばや行動に移す・・・泣いてた子どもがほっとする、大丈夫になる・・・・・これは『コミュニケーション能力』と言えるでしょう。

『大丈夫?』と言葉をかけたり、よしよしと頭をなでたり・・・・色んな共感する方法があると思うのですが、彼女は『一緒に叫ぶ』という方法を選択しました。いいですね・・・・・。

給食前の出来事。本当ならみんな部屋にぱっと戻ってさっっと給食の用意が出来たらスムーズかもしれない・・・・。でも・・・・・・・・。

自発的にこどもが動き出したときは、そーーーーーっと見ておいてやることも大切なのではないか・・・・・と思うのです。

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